赤い提灯と中華の香り、神戸・南京町を散策
るいとー
るいとら日和
2025年春。
ロープウェイから降りると、そこはまるで別世界。
高台に広がる庭園には季節の花々が彩りを添え、心がすっと軽くなるような空気が流れていた。
静かだけど、けれどどこか華やか。日常のざわめきが遠のいて、自然の中にふわりと包まれるような心地よさ。
背後にそびえるのは、どこか海外らしさも感じるハーブ園の建物。
緑のパラソルと印象的な時計台が、非日常の風景をそっと演出してくれる。
思わず、ここが神戸であることを忘れてしまいそうになった。
時間がゆっくり流れる中で、色鮮やかな花たちが春の訪れを語っているようだった。
少し近づくと、黄色いチューリップが背筋をピンとのばして咲いていて、どこか誇らしげ。
さらに視線を移すと、色とりどりの花々が、まるで会話でもしているかのように寄り添って咲いていた。
ひとつひとつの花に表情があって、風に揺れるその姿を眺めているだけでも心がゆるんでいくようだった。
港町である神戸の姿も魅力的だけれど、自然をたっぷり感じられる布引ハーブ園に訪れて、本当に来てよかったと心から思った。
豊かな緑と色とりどりの花々に囲まれ、穏やかな時間を過ごせるこの場所は、神戸のもうひとつの魅力である山の恵みを感じさせてくれた。