赤い提灯と中華の香り、神戸・南京町を散策
るいとー
るいとら日和
神戸ポートタワーから見下ろした港には、ゆったりと停泊する神戸ベイクルーズの姿。
その中でもひときわ目を引いた「ロイヤルプリンセス」に、今回は乗船することにした。
天気は上々。海も穏やかで、まさにクルーズ日和。
頬をなでる海風が心地よくて、出航前から期待が高まる。
港の案内に沿って、ゆっくりとクルーズ乗り場へと歩を進める。
チケットを手にして、いよいよ乗船のときがやってきた。
夕暮れには少し早い、まだ空が明るく澄んだ神戸の港。
船がゆっくりと動き出した。
屋上デッキに立つと、やわらかな風が体を包む。
港町・神戸を象徴するポートタワーやメリケンパークが、だんだんと船の後ろに遠ざかっていく。
船の軌跡を見つめているだけで、心がやすらぐのを感じた。
ビル群と山の稜線が美しく重なる神戸の地形が、海の上からだとよくわかる。
しばらく進むと、前方にひときわ存在感のある神戸大橋が見えてくる。
鮮やかな赤色のアーチが、まるで港のゲートのように空をまたいでいる。
その下を、ロイヤルプリンセスがゆっくりとくぐっていく。
橋の裏側がこんなに間近に見えるのは不思議な感覚だ。
ほんの一瞬の出来事だったけれど、脳裏には鮮明に焼き付いている。
ロイヤル・プリンセスの船上から見る景色は、海と街と山が一枚のパノラマとなり、そのすべてが驚くほど静かで美しかった。